魅力的な機能がたくさんありましたが、その中で地味に新しく搭載されたRetime(SOP)ノードがちょっと衝撃で。
Retime(SOP)は”フレーム間の補間”と、”スピードの可変”ができるノードのようです。
これまで、TimeBlend(SOP)とTime Shift(SOP)で行ってた機能が、このノードにまとまった感じでしょうか。
何がすごいって、”TimeBlend(SOP)とTime Shift(SOP)のコンボ”では難しかった、SOPでのVolumeスロー表現ができるようになってました。
以下、17.0のRetime(左)と16.5のTimeBlend/TimeShift(右)の比較。
16.5のフレーム補間がオーバーラップ気味なのに対して、17.0の補間はちゃんとボリューム情報を移流してくれてますね。
ありがとう、Houdini!
こういうの、待ってた!
これまで煙のスピードを後からスロー調整したい場合、どうしても再度シミュレーション工程が必要だったけど、これでいらなくなった。
またポイントの補間も普通にできるので、このノードひとつでスロー演出にかかわる面倒なことは解決!
パラメータとネットワーク
パラメータを見ると以下のようになっており、ボリュームのスローを行う場合は、下の方にある”Volumes”パラメータタブの”Blend Mode”をAdvectedに変更。
あとは、Timeカテゴリのパラメータ”Speed”でゆっくりにすればOK。
ちなみにTab Menuからの呼び出し方によって、若干パラメータの初期設定が異なるようで、上記はTab Menuから”Retime”で作成した場合。
Tab Menuから”Time Blend”で作成すると、パラメータ”Evaluation Mode”がShift Rangeと設定され、従来のTime Blend(SOP)と同じような働きをするのかな。
ノードの中
ノードの中に入ると、従来のTime Blend(SOP)よりもずっと複雑ですね。
ボリューム補間の精度が上がったのは、ネットワーク内で使われている「Sequence Blend(SOP)」が改良されたためのようです。
このノードのパラメータ”Voxel Blend”にAdvectedとうの項目が追加されていました。
この「Sequence Blend(SOP)」はこれ以上、中に潜れないので、実際にどのような処理を行ってボリュームの補間を行っているのかはわかりません。気になる!
おわりに
以前、Boolean(SOP)が実装された時は、「それだけでHoudiniを使う理由になる」と思いましたが、今回のこのRetime(SOP)も同じくらい衝撃でした。
なので、こうして書いた次第です。
実はここ2年くらい、自作でボリュームRetime用のアセットをコツコツ作っていたのですが、上手く作れなくて・・・。
本音いうと、自力で独自アセットとして先に完成させてドヤ顔したかった。
ほんと、どうやってるんだろうなぁ。
できることなら、中身を見て理解したい。
以上!
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