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Houdini:Labs Building Generator

Houdini回。
取り上げるのは、Labs Building Generator(SOP)と、Labs Building Generator Utility(SOP)の2つ。セットで使うノードです。

建物制作の補助してくれるノードみたい。建物を構成するパーツはこれらのノードでは作れないので、別途用意する必要があります。

公式ページにサンプルシーンと解説があります。ファイルはそっちを参照ってことで。

ちなみに、Houdini内のノード表記は私の使用バージョン(416)では、Labs Building Generator(Beta)となってますが、本記事内ではLabs Building Generator(SOP)と表記しています。悪しからず。

Labs Building Generator(SOP)

Labs Building Gentrator(SOP)は入力が沢山あるノードです。
入力は左から
1:Blockout Geometry(ガイド、輪郭)
2:Building Modules(建物のプロシージャル用パーツ)
3:Handplace Overrides(固有パーツ)
4:Volumetric Overrides(特定領域のプロシージャルパーツの置き換え)

各入力情報にフォーカスしながらノードの使い方を見ていきます。

1:Blockout Geometry(ガイド、輪郭)

一番左の入力は、建物の大きさ、位置、形を定義するガイドジオメトリを入力します。
下図のような使い方。ジオメトリはシンプルな形のほうが、あとあと破綻がなくてよさそげでした。

Labs Building Generator(SOP)のパラメータ”Full Floor Height”が各階層の高さ。下図の場合、高さは2.55で単位はメートルかな。

パラメータ”Color Floors”を有効にしておくと、階層ごとに色分けしてくれて見やすい。

2:Building Modules(建物のプロシージャル用パーツ)

Labs Building Gentrator(SOP)の2番目の入力には、建物を構成するパーツをコネクトします。例えば壁とか窓枠とか。

コネクトする際には、上図のようにMerge(SOP)でひとつにまとめてからコネクトします。
この際、どのジオメトリが何のパーツなのかを定義する必要があります。そのために使うのがLabs Building Generator Utility(SOP)ノード。

Labs Building Generator Utility(SOP)の設定

建物のパーツのネットワークの最後にLabs Building Generator Utility(SOP)をコネクトしてパーツを定義します。

Labs Building Generator Utility(SOP)のパラメータには3つのタブがありますが、ここで使うのはBuilding Moduleタブ。
“Module Name”でパーツ名を定義します。この名前でパーツを区別します。
もう一つ、パラメータ”Module Dimension”では、パーツの大きさを定義します。
また定義するジオメトリの座標は、原点を基準にX方向を全面にして、Y、Z座標ともにプラス側に配置する必要があります。原点を中心にしたい所ですが、そうすると後で配置されて時にズレてしまうので注意が必要。

Labs Building Generator (SOP)の設定

Labs Building Generator(SOP)のパラメータPrimaryの項目にある”Faced Module Pattern”に先ほど、Labs Building Generator Utility(SOP)で設定した”Module Name”と同じ名前を記述します。

そうすると建物の壁面が、先のLabs Building Generator Utility(SOP)で定義されたジオメトリで埋め尽くされます。

同項目にあるパラメータ”Corners”を有効にし名前で指定することで、建物の角には別のジオメトリを配置できるようです。

またSecondaryの項目では、Primaryと同様に設定することで、各階層間にジオメトリを配置できるようです。

3:Handplace Overrides(固有パーツ)

Labs Building Generator(SOP)の3番目の入力を利用することで、建物の任意の場所に任意のパーツを配置することができます。

固有パーツの指定もLabs Building Generator Utility(SOP)で行います。固有パーツのネットワークの最後にLabs Building Generator Utility(SOP)をつけて、Labs Building Generator(SOP)の3つ目の入力に繋ぎます。

パラメータタブを”Handplaced Override”に切り替えることで、固有パーツとして設定されます。さらに、BoundingBoxが表示されていると思うので、それで固有パーツを囲います。

このBoundingBoxで囲った部分は、プロシージャルなパーツが配置されないのでモデルが重なることはないようです。
複数の固有パーツを配置する場合は、Labs Building Generator Utility(SOP)を複数作ればOK。

4:Volumetric Overrides(特定領域のプロシージャルパーツの置き換え)

Labs Building Generator(SOP)の4番目の入力を利用することで、プロシージャルに配置された建物パーツの特定の領域を別のパーツで置き換えることができます。

使い方は、置き換えたい領域をBox等のジオメトリでかこみ、Labs Building Generator Utility(SOP)をその下に繋いて、Labs Building Generator(SOP)の4番目の入力にコネクトします。ネットワークは下図参考。

 

Labs Building Generator Utility(SOP)の設定はパラメータタブを”Volumetric Override”に切り替え、Module Nameに置き換えたいパーツの名前にします。

これで、特定の領域を指定したパーツで置き換えることができます。


以上の4つの入力を駆使して、建物を作ることができるのがLabs Building Generatorの機能のようです。

さて、以下雑談です。

以前紹介したOSMのビルジオメトリと、このLabs Building Generatorを併用して街を作ろうとしていたのですが、結構つまずきました。
まずOSMのビルに対して、Labs Building Generatorを使うのは難しかったです。
ビルの形状が複雑なものがあったりして、意図したとおりにパーツが配置できなかったり、配置できたとしても、ビルが多すぎるとシーン自体が重くなりすぎてしまったり。結局、いくつか特徴的なビルで、且つモデルもクリーンナップしてからLabs Building Generatorを使うなどの処理が必要でした。

建物のパーツの用意や、ビルのガイドジオメトリの整理など、下準備が大事な奴だと思いました。

以上! また次回。

 

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  1. 2014.12.03

    Houdini:FluitDrop

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