今回は『mi_car_paint_phen_x_passes』マテリアルにしてみました。
全2回くらいでまとめたいと思ってます。
その名のとおり、車の塗装をシミュレートするシェーダーです。
自分、車のマテリアルに以外は使ったことないんですが、車以外にもラメっぽい質感には使えるようです。
mia_material同様、『mi_car_paint_phen』→『mi_car_paint_phen_x』→『mi_car_paint_phen_x_passes』と機能拡張されています。
ひとまず、『mi_car_paint_phen_x_passes』を使えば問題ないかと。
Pass出力に対応してますしね。
パラメータ確認の前に、『mi_car_paint_phen_x_passes』マテリアルをデフォルトのままモデルに割り当ててレンダリングしてみましょ。
こんなかんじ↓
シーンは『mia_material』や『misss』で使ったのと同様のものです。
ドキュメント曰く、『mi_car_paint_phen_x系』は”顔料(pigment)”、”クリアコート”の2層構造になっており、次のような特徴があるそうです。
①顔料の層は、見る角度や入射光の角度に応じて、色が変化して見える
(上のレンダリングイメージでもなんとなく色の変化が見えますね)
②顔料の層にはフレーク(金属片)があり、スペキュらを生成する。
(上のイメージのSphereに見える白っぽい模様みたいなの)
③レイトレースされたフレークの反射
④クリアコートで生成されるスペキュラ
⑤汚れの表現
設定としては主に、顔料、フレーク、クリアコートの調整になるかと思います。
わからない所は、ひとまず置きにしてパラメータを確認していこうと思います。
Diffuse Parameters
diffuse parametersでは、フレークを除いた顔料層の設定を行います。
Ambient
アンビエント。
デフォルトは黒。bent_normal使って環境光をエミュレートした場合は、その結果をここにコネクト。
入射光。
Base Color
基本色。
デフォルトは赤80%緑10%の赤。↓のサンプルがほんのり赤いのは後述のLit Colorの色がのってるため。
Edge Color
エッジのカラー。マニュアルいわく「スポーツ カーのような濃いメタリック ペイントでは、ほぼ黒に見えます」。デフォルト黒。大概、ベースカラーより暗い色を設定する。
Edge Color Bias
エッジカラーの減衰率。値が高いほどEdgeColorの領域が広くなる。
↓はEdgeColorを白にしてます。
0.0~10.0の範囲がいいらしい。デフォルトは1。
Lit Color
ライトの当たってる所ら辺のカラー。下のサンプル画像左と真ん中は、マテリアルの設定は同じでライトのあたり方を変えたもの。
Lit Color Bias
LitColorの減衰率。値が低いほど領域が広くなる。0.0~10.0の範囲がちょうどいいらしい。下はLitColorを青に設定してあります。
diffuse weight
Diffuseパラメータの全体的なレベル。
diffuse bias
diffuseの減衰率。値が低いほど拡散、平均化する。0.5~2.0の範囲がちょうどいいらしい。
1.0で標準のLambert。
Specular Parameters
Spec
一次スペキュラのカラー。mi_car_paint_phen_x_passesにはもうひとつ後述の2次スペキュラもあります。こちらは普通のスペキュラ。
Spec Weight
Spec Exp
一次スペキュラの広がり。値が低いほど、ハイライトが広がる。値が高いとハイライトは狭まる。
Expはexponential(指数)のexpかな?
Spec Sec
二次スペキュラカラー。一次スペキュラと二次スペキュラの違いは・・・一次スペキュラが中心部分の明るい所、二次スペキュラは周りのぼんやりと明るいところ・・・かな。
Spec Sec Weight
二次スペキュラの強さ。前述のSpec Weightと同じ。
Spec Sec Exp
二次スペキュラの広がり。前述のSpec Expと同じ。
ここでちょっとSpecとSpecSecの違いは何じゃろなと思い、比較して見ました。(マニュアル見てもよく分からなかったので)
スペキュラが確認しやすいように、BaseColorもLitColorも黒
スペキュラは一次も二次も”Weight”=5、”Exp”=60。
上の画像を比べて見ると、Spec(一次スペキュラ)は中心部、SpecSec(二次スペキュラ)は周辺部・・・かなと。
Spec Glazing
ONだと一次スペキュラが磨かれたようにくっきりと、OFFだと一次スペキュラがぼんやりと。
参考サイトいわく、新しい車の場合はGlazingをON、古い車の場合はOFFだそうな。
二次スペキュラには影響ない模様。
今回はひとまずここまで!
間違い&勘違いありましたらご指摘を!
次回はFlake Parametersから。
Mayaは2012の英語版を使用しています。
最新のバージョンとは異なる可能性がありますのであしからず。
参考サイト:実はこっちのが詳しい(英語)
http://www.cgnotebook.com/wiki/Mental_ray_for_Maya_mi_car_paint_phen
http://210.172.192.96/wam/maya/docs/Maya2010/mr/shaders/paint/paint.html#mi_shader__mi_bump_flakes
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